卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とは?

卵子凍結、体外受精の治療過程で、最も心配なのは卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になることです 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とは?どうしたら予防できるのでしょうか? 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の症状が現れた場合、どのように処置し治療をするのでしょうか?

2021-11-22

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とは?

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とはどういうものでしょうか?
 

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)は個人の体質、卵巣機能、排卵誘発剤の種類と量が関係しています
 


治療では排卵誘発剤を使用し、卵子にたくさんの栄養を届けます
 


卵子が成長・胚盤胞が着床する際、体の中で様々なホルモンが形成されます
 


ホルモン過多により、血管で形成された成分が血管外に滲出し、血液の濃度が濃くなります
 


滲出した物質が腹腔や胸腔に蓄積し、OHSSとなります
 


よく見られるOHSSの症状は、尿の減少、めまい・吐き気、末梢循環不全、手足の痺れや、胃の不快感があります
 


もしこのような症状が現れた場合、どうすればよいのでしょうか?

速やかにご連絡いただき、台湾滞在中の場合は当院へお越しください。休診や診療時間外、また日本へご帰国後の場合はお近くの救急へ受診し、排卵誘発剤の使用や採卵手術を行ったことをお伝えくだい。
 


軽度の症状であれば、対症療法として水分や電解質を補充することで症状は軽減されます。重度のOHSSの場合は、超音波を併用しながら腹水を抜くかを判断します(重度なOHSS発生率:<5%)。

 


どのようにOHSS発生を防ぐことができる?

1)個人の状況に合わせて排卵誘発剤を投与する
2)注射剤投与開始後は、毎日2ℓ以上の水分を摂る
 


ホルモンは、次の生理が始まると、元の状況に戻ります!

 

*実際の治療は医師の診断のもと行っていきます。
本文は編集当時の治療状況、及びご提案です。