体外受精 RIF(反復着床不全)の原因を探し出す
体外受精 RIF(反復着床不全)の定義とは?着床する方法はある? 胚着床に影響を与える主な要因は6つありますが、どれか1つでも以上があると着床に影響を及ぼします。 その要因と対処方法を見ていきましょう。
2020-08-13
反復着床不全の定義は?
2回以上移植、毎回1~2個の良好胚を移植したのにも関わらず、妊娠に至らなかった場合。
一体どうしたら着床できるの?
胚盤胞が着床するには6つの大事な要素があります。
その中のどれか1つでも問題があると着床に影響を及ぼしてしまいます。
どのような要因があるのか、どう解決していけばよいのか見ていきましょう。
1・胚盤胞
胚盤胞の染色体が異常の場合、着床できなかったり化学流産を引き起こします。
胚盤胞の外見からは判断できませんが、着床前スクリーニング(PGT-A/PGS)を行うことで、染色体が正常かどうかを調べることができ、選定した胚盤胞を移植することが可能となります。
2.子宮:着床の時間
子宮内膜の着床の窓が開いたときのみ、胚盤胞は着床することができます。
研究によると、30%以上の方の着床の窓は、標準(120時間)とはズレがあり、子宮内膜着床能検査(ERA)を受けることで、自身の着床のタイミングを知ることができます。
3・子宮:子宮体部、子宮内膜の異常
子宮体部の条件が胚盤胞着床に適していない場合、着床しても流産する恐れがあるため、手術や薬での治療を行う必要があります。
4・卵管
卵管が詰まっていたり水腫があったりすると、子宮内に流れ込み着床に影響を及ぼすので、手術による治療が必要となります。
5.ホルモン
例:エストロゲン、プロゲステロンが低すぎると胚の発育不良につながりやすく、黄体ホルモンが早く上昇してしまうと着床の時間が変化します。
甲状腺のホルモンが低いと着床の失敗、流産や胚の発育に影響します。
プロラクチンが高すぎると流産を引き起こします。
以上の問題は、薬や注射により治療を行い、血液検査により経過観察をしていく必要があります。
6・自己免疫による問題
胚の正常な発育、着床に影響し、胚を攻撃したりします。
自己免疫の問題を解決するには、薬や注射(ヘパリン・IVIGなど)により治療、また血液検査による経過観察を行う必要があります。
原因を見つけ出し、それに対する薬を使用することで、早く元気な赤ちゃんが授かれるようサポートしていきます。
*実際の治療は医師の診断のもと行っていきます。
本文は編集当時の治療状況、及びご提案です。