ERAの10大疑問!
2022-05-31
患者様に合わせた体外受精治療「IVF3.0+」、
その治療の重要なポイントの一つ「最適な移植のタイミング」を見極める
「ERA子宮内膜着床検査」の10大疑問について解説していきます!
まず「着床の窓」とは何でしょう。
子宮には受精卵が着床しやすい時期があり、これを着床の窓と呼びます。
黄体ホルモンを服用した後、子宮内膜でこの着床の窓がひらき、受精卵が着床しやすくなります。
続けて、ERAのよくある10大質問:
1.ERAってなに?
ERA(Endometrial Receptivety Analysis)、
「子宮内膜着床検査」とも呼ばれるこの検査は、子宮内膜の248種類以上のDNAを検査して、
着床に最適なタイミングを調べることができます。
2.どんな人がERA検査を受けるの?
・IVF3.0+の治療を受ける人
・卵子ドナーを求めている方
・35歳以下で一度移植し、妊娠に至らなかった方
3.ERAはどのように行われる?
移植周期を想定し、黄体ホルモンを服用してから120時間後に子宮内膜を採取し分析をします。
4.採取の時間はどれくらい?痛みは?
採取は5~10分で終わります。
検査後は少し出血や腹部に違和感を感じることがあるかもしれませんが、これは正常なことです。
5.ERA検査を受けなければ着床失敗しやすいの?
私の着床窓が120時間の場合、検査の必要はない?
研究によると30%の人は着床の窓が120時間ではないということが分かりました。
ERA検査では、大事な胚を無駄にすることなく妊娠率を高めることができます。
6.ERA検査の報告はどう見るの?
ERAの検査報告は3種類あります:
120時間よりも早い、ちょうど120時間、120時間よりも遅い。
どの場合でも黄体ホルモンを服用してから何時間後に移植するのが一番いいかを示してくれます。
少数の方は、子宮内膜を採取した時間と着床の窓の開く時間がずれすぎているためにシグナル無しや、
2次採取が必要になる場合もあります。
7.ERAの検査結果にある±3はどういう意味?
これは着床の窓が開く前後3時間に移植ができるという意味です。
例えば、ERAの結果が「黄体ホルモン服用144±3」と出た場合、
黄体ホルモンを服用してから141~147時間以内に移植すると良いという意味になります。
8.ERA検査を今年やりました。来年も必要ですか?
検査結果の有効期限は2~3年です。
もし出産された場合は、子宮環境が大きく変化しますので再検査をお勧めします。
9. ERA検査と同じ周期に移植できますか?
いいえ。ERA検査結果が出るのは18営業日後です。
結果がでてから最適なタイミングで移植を行います。
10.ERA検査を行ったのに、どうして妊娠できなかったのですか?
ERA検査は着床の窓がいつ開くかを知ることができ、妊娠率を高めることができますが、
妊娠には胚の染色体、子宮環境、血栓の有無や免疫、その他様々な要素が影響しています。
失敗の原因をしっかり探し出すことこそ妊娠成功に繋がるのです。
*実際の治療は医師の診断のもと行っていきます。
本文は編集当時の治療状況、及びご提案です。