2016-03-29

上海の婦人海を越えて卵子提供を受ける 台湾で「三凍」赤ちゃんが誕生|華視(CTS)ニュース

「子供をつくる」ことは、時に本当に困難です。

新竹市の送子鳥(コウノトリ)生殖医療センターが、つい最近精子凍結、卵子凍結、胚凍結の「三凍」の過程を経て「三凍べビー」の出産を成功させたケースや、海を越えて卵子提供を受けた成功例など、これらは台湾の生殖技術が既に世界水準に達したことを示しています。
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送子鳥生殖医療センターの王懷麟副院長は、「中国の上海で資本金が3億人民元に達する会社を興している企業家の林さん50歳とその奥さん48歳は、人生の半分を事業に打ち込んできましたが、この7年ほどは子供が欲しいという思いを抱えていました。しかし奥さんが子宮頸がんを患ったことで子宮頸部の一部を切除し、その上既に卵子がありませんでした。中国では今も依然として卵子提供又は卵子提供を受けての出産は禁止されているため、助けを求めて新竹にやって来ました。
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このご夫婦は高齢出産を心配し、胎児に何らかの異常があることを望んではいませんでしたので、胚の一部を採取してから凍結保存することに決め、着床前スクリーニングを行い、去年の5月に融解胚移植をしてから、奥さんが妊娠に成功し、今年の旧正月前に「精子凍結」、「卵子凍結」「胚凍結」の三凍により女の子が誕生しました」と話してくれました。

世界初の「三凍」による体外受精は、イタリアで2004年に行われました。
産婦人科の李茂盛医師は、三凍による妊娠の成功は、精子・卵子の品質が十分に良好で、採卵する女性の年齢が40歳を超えていないことが理想的で、そうでなければ卵子の品質は悪く、染色体異常の可能性が60%に達する、と指摘しています。
院内では6年前に既に初の三凍による赤ちゃんが誕生し、この6年間で5組の夫婦が三凍による方法で、親になるという願いを実現しました。
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この10年間で凍結技術が進歩し、出産率は30%を超えています。

生殖医学会の理事長、長庚紀念病院林口本院林口不妊症科の黄主任は、台湾ではここ10年で凍結技術が向上し、体外受精の成功率は高く、新鮮胚又は冷凍胚を使用した出産率はいずれも30~40%になると示しました。
黄主任は、凍結技術は難しいものではなく、医療の適応状況によって使用すべきであると強調しています。
例えば精子・卵子の凍結は、ドナーが凍結を必要とすること以外にも、癌を患った人が化学療法・放射線治療により精子・卵子が傷ついている可能性がある場合も有効です。
先ず採取して凍結しておくというものや、夫婦の精子・卵子を採取する時期が異なるため、先に採取した方のものを凍結しておくなどがあります。

黄主任は、上述した状況や、純粋に「ビジネスとしての卵子凍結」の場合でなければ、誰しもに適合するとは限らないとも話してくれました。
日本はビジネス的な卵子凍結を避けるため、去年の8月に、40歳以下の女性は卵子凍結による効果について確認されなければ卵子凍結ができないと規定されました。

人工的な生殖による多胎妊娠衛生福利部の検査
衛生福利部は、昨日「人工生殖機構の許可方法」の関連規定について改定の公告をし、医療機構が35歳以下の女性に人工生殖を行うとき、55%以上が僅か1~2個の胚で移植を行う場合、高得点の評価を取得でき、免許を再申請する際に有利となりました。
これにより人工生殖機構による35歳以下の多胚移植の減少を促進しています。
現在、国際的にも1回につき1~2個の胚を移植するという傾向になってきています。
しかし、不妊症の女性が体外受精を行うときは、往々にして1回に多くの胚を移植して妊娠率を高めており、これにより多胎妊娠が生じやすくなり、母体に敗血症、妊娠中毒症等のリスクが現れ、早産、死産のリスクも高めています。