不妊治療コラム
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07 / 10 / 2018
排卵誘発は2回の注射でOK~負担の少ない長期型注射による治療

不妊治療の排卵誘発と注射のお話

子供の頃は、誰もが親に連れられていく病院が好きではなかったことでしょう。
注射をする時に、看護師から「大丈夫、痛くないからね。蚊に刺されるみたいなものよ」と言われても、すぐに蚊に刺されるのとは全く異なる痛みであることを身をもって知ります。
注射後は何分も耐えてようやく痛みが引いていきます。
大人になってからも、多くの人はこの実体験から注射に対する苦手意識を克服できません。

注射は不妊治療や体外受精においても最も基本的な医療行為の一つです。
不妊に悩むご夫婦が不妊治療の準備をする際に、望んだ治療結果が得られない心配を除けば、最も不安に感じるのが毎日の排卵誘発注射でしょう。

1950年代、最初期の排卵誘発注射は精製された成分の質が安定せず効果も不確実でした。
採取できた卵子の品質も良いとは言えず、胚盤胞まで育たないことも多くありました。
筋肉注射により注射をした肌が赤く腫れあがることも多く強い痛みもありました。
患者は心身の大きな負担に耐える必要がありました。

1990 年代に入ると,遺伝子工学の飛躍的な進歩もあり純度の高いFSH注射が誕生します。
それにより、質の良い卵子が採取できるようになり、結果的に培養結果の良好な胚盤胞も得られるようになりました。
受精率も増加しましたが、何より女性にとって嬉しいのは注射器の扱いが簡単になり、自己注射が容易になったことでした。
注射のためだけの通院が不要となり、大きな時間の節約になりました。皮下注射となったことにより、注射の痛みも減りました。
しかし、それでもなお数日から数週間に及ぶ注射は、患者にとって心理的な恐怖や負担となりました。
お子様を求めて努力をしている女性にとって、不妊治療の注射は怖いものでした。

 2011年に長期効果型の排卵注射(elonva)が登場しました。生理の2日目か3日目に注射をするだけで7日間程度効果が続き、その後は2,3日の短期効果型の排卵注射と脳下垂体に作用する薬だけで済むようになりました。
従来と同等の効果を持ちながら、注射の回数が大幅に減少したことにより、女性が受ける負担は軽くなりました。
ただ、それでも治療全体の中では10回以上の注射が必要となることも有り、注射回数は決して少なくなく、費用もかかります。
もっと良い治療の方法はないのでしょうか?

コウノトリ生殖医療センターは 2013年2月から長期効果型の排卵注射を導入し、200名以上のご夫婦に治療を行いました(※この文章は2014年にかかれました)。

採取した卵子の成熟率(maturation rate, MR)は72.4%、培養三日目の良好な受精卵率(good embryo rate, GER)および培養五日目の良好な胚盤胞率(good blastocyst rate, GBR)は60.9%と59.1%でした。
従来の短期効果型の排卵注射の結果とほぼ同等(MR: 78.5%, GER: 61.3%, GBR: 58.9%)の結果でした。
当院の治療の特色は、生理の3日目に長期効果型の排卵注射を行い、生理の8日目に卵胞の成長と血中のホルモンを確認し、その後は連続して3から4日間短期効果型の注射を行います。
もし、血液中の黄体形成ホルモンの値が高すぎるか低すぎる場合は脳下垂体に作用する抑制剤(cetrotideなど)あるいは黄体ホルモン(luverisなど)を投与します。
この方法では注射の回数は少なくて済みますが、大体5回から10回程度の注射が必要となります。
 
この半年の間、患者にとって最良の治療をというコウノトリ生殖医療センターの理念に従い新しい治療方法の確立に尽力して参りました。
それは、生理の3日目に長期効果型の排卵注射を行い、生理の8日目に卵胞の成長や血中ホルモンの値を調べる所までは従来と同様ですが、ホルモンの値と卵胞の成長が正常な範囲内であれば、継続的な経過観測と最後の排卵促進注射のみで他の注射は不要という治療法です。
この方法であれば、長期効果型の注射と採卵前の排卵促進注射の2回の注射で治療が完了します。
注射回数を大幅に減らすだけでなく、高額な治療費用も不要となります。
すでに30例の治療を行っていますが、採卵の結果は従来と同等で患者の満足度も非常に高く、注射の苦痛と心理的な負担を軽くすることができています。

現在では、体外受精の成功率は卵子の数が多ければ多いほど良い、という考えから卵子の品質も重要であると変わってきています。
簡単に言えば、量より質も重視した場合、沢山の排卵誘発注射は不要です。
患者の身体的な負担と共に、心理的な負担を減らすことも非常に大切です。
長期効果型の注射を採用することで、不妊治療中のご夫婦が注射への恐れから体外受精に躊躇する事態が解決することができます。
不妊治療には沢山の注射が必要というのは、過去の話です。
2回の注射だけで、満足の行く効果を得ることができます。
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