卵子提供 迎えた小さな愛しい生命

5年にわたる不妊治療の末、「卵子提供」へと気持ちを切り替え、コウノトリ生殖医療センターで1年後に念願の妊娠 ― 家族4人の夢を実現

2025-09-19

卵子提供 迎えた小さな愛しい生命

コウノトリクリニック台北院への訪問から1年後、第一子を無事に出産いたしました。日本では5年以上にわたり不妊治療を続けてまいりましたが、卵子の生成という最初のハードルを越えられず、時間だけが経過しておりました。仕事を持ちながら、多くの時間と治療費を費やしましたが、治療方法が私たちに適しているのか、いつ、どのくらいの確率で進展があるのか、そもそも見込みがあるのか、何一つわからない状態でした。 そのような折、偶然拝見したテレビ番組で海外の卵子提供で子を授かれることを知り、一縷の望みをかけて行動を起こしました。
 

日本から台湾へ――新しい生命への希望の旅

 

日本ではハードルの高い卵子提供ですが、台湾では国として法整備されており、不妊治療技術も先進的である事実を知りました。

台湾には多くのクリニックがございますが、コウノトリクリニックは実績と卵子提供のドナー数に強みがあること、ウェブサイトに掲載されている実績やデータ、情報量が豊富でわかりやすいと感じました。また、日本語担当の方がいらっしゃることも安心材料の一つでした。 不安なく子を授かれましたのは、初回訪問時の問診から医師との面談同席、スケジュールやコスト、薬のことなど、オンラインでも対面でも何でも聞けて、明確な返答を与えてくださった日本人担当の方が身近でやり取りをしてくださって心の支えになりました。出産までは長丁場であり、様々なことが起こりますが、非常に心強く感じました。 台北院は清潔でアートな空間でした。ラウンジのような空間で患者様がリラックスしてどこか明るさすらありました。日本で通っていたクリニックの待合室とは真逆の印象でした。スタッフの皆様は親切で、賴院長は治療の流れや理屈、私たちの質問、不安点について資料を見せながら、時間をかけて説明してくださいました。出される薬の多さに驚くこともありましたが、全ては移植時の体をベストな状態にするもので、その薬の効果も専用アプリで確認し、細かく服用の指示がありました。また、日本のバックアップクリニックでは指示された検査を行い、その結果からの数値管理や服薬指示まで、全力で支援してくださいます。移植時や移植後も様々なオプション検査の提案がありますが、常に中立的な立場で説明してくださいました。
 

希望はやがて胚へ――海を越えて迎えた新しい生命


受精卵移植までの期間は3ヶ月から半年間を見込んでおりました。クリニックでは、卵子バンクよりドナー候補の選定と、ドナーと私たちとの血縁関係の確認を行います。ドナーの年齢、容姿、個人情報は法により一切開示されませんが、ある程度の希望は伝えることができます。コウノトリはアジア各地から子を望む方々が集まり、子を授かった夫婦がリピートする割合が多いことから、ドナーのマッチングは信頼できると考えておりました。実際にドナーは卵子の状態の良い20代が多く、審査も厳格であるとのことです。20代の頃の写真を渡し、似た方を選んでいただくとのことでしたので、提供者のスペックに大きな不安はありませんでした。 すぐにドナーが見つかり、受精卵の作成に移りました。胚盤胞は8個採取され、リアルタイムでコウノトリ専用アプリに受精卵の画像がアップロードされました。



移植を行う2回目の渡台では、賴院長およびスタッフから今後のスケジュールや移植時の身体反応、2つの受精卵を移植する話などを改めて伺いました。双子にならないか、卵の状態など、様々な質問をし、子を授かるのに最善のプランを理解することができました。 移植が成功し着床しても、流産確率は一般的な妊娠と同程度です。コウノトリでは移植後も流産リスクが低下するまで、徹底した服薬の指示をいただけたり、急を要する症状があった場合はオンラインですが、タイムリーにそれが深刻な状態か、その対応方法も教えていただくことができました。2回目の渡台は観光も兼ねて1週間以上滞在していたため、帰国前にもう一度クリニックで進捗を確認するなど本当に丁寧で親身な対応をしていただきました。小さな命が消えないよう、クリニックで緊急措置も取れると仰っていただけたことも心強かったです。 8週目で悪阻がひどかった時は対処方法や励ましもいただき、不安な症状が出た時もタイムリーに対応していただき、胎動が確認でき、12週を迎え、卒業となりました。その後も定期的に赤ちゃんのエコー写真や進捗のやり取りをしながら、無事に出産することができました。

たまたまテレビで卵子提供を知り、調べて、コウノトリに連絡をとっていなければ、いまだに地元のクリニックに通っていたと思いますし、我が子の顔を見ることは決してなかったでしょう。 賴先生、台北院の皆様、ずっと伴走いただいた日本語コンサルタント様、本当にお世話になりました。 ありがとうございます。


コメント:

早発閉経の背景を抱えながら、日本で治療を進めるも成果が得られなかったご夫婦は、台湾での卵子提供について知り、直ぐに情報収集を開始しました。初診の際は既に入念に調べていたこともあり、質問も少なく、これから移植に向けて何が必要か、どう進めるのかについて確認を受けたことのみを覚えています。お子様を授かるため、勇気をもって直ぐに治療の方向転換を行い、一つ一つ疑問を解決しながら治療を進められたご夫婦は、2025年、初診から丁度1年後となる同月同日に元気な男児をご出産しました。おめでとうございます!

  1. 当院では、先ず着床・妊娠の成功を目指す上で阻害となる要素はないか確認するための各種血液検査及び子宮鏡検査や卵管造影検査などの基本検査を行い、移植に向けての準備を整えます。若いドナーからの良質な卵子提供、またERA検査による正しいタイミングを確認し、移植前後では免疫・血栓の状況(3回の採血)を確認していきます。そして最も大事なことはこれまでの治療歴です。過去の歴史から患者様の問題点を探り、対処していくのです。ご夫婦はこれら科学的根拠に基づいた当院の治療を信じ、着実に一つずつクリアし、妊娠を成功へと結びつけました。
     
  2. 当院で治療を受けられる日本人の患者様は、主にメールでのやり取りとなります。日本語コンサルタントチームの、主に担当スタッフが中心となって卵子提供や台湾での治療や手続きなど、患者様が抱える疑問にお答えします。妊娠成功に向けて、不安を解決し、納得しながら一歩ずつ歩みを進めていけるよう、最後まで伴走させていただきます。
     
卵子 正常受精欄 胚盤胞 移植した胚盤胞 結果
24 21 8 2個
PGT-A/PGS未生検胚
2025年
元気な男の子出産

*実際の治療は医師の診断のもと行っていきます。
本文は編集当時の治療状況、及びご提案です。