卵子提供で近づく幸せへの道

若くして「早発閉経」と診断されましたが、私たち夫婦は長い間子供が欲しいと考えていたため、結婚してから不妊治療を始めました。しかし悲しいことに一度も成熟卵子が育つことはありませんでした。

2019-12-05

卵子提供で近づく幸せへの道

私は、若くして早発閉経と診断され、何年間も不妊治療をしていました。
その間、一度も成熟卵子が育つことはなく、
次第に、子供を持つことを諦めるか、卵子提供を受けるかを真剣に考えるようになりました。
そのころ情報収集のために参加した、コウノトリクリニックの説明会。
そこにいる医師やスタッフの、誠実で真剣な姿勢に感銘を受け、徐々に台湾での卵子提供が具体的な視野に入ってきました。
一時、アメリカのエージェントを利用する方法も考えましたが、料金的に難しいと判断しました。
アメリカでの料金は、我々夫婦にとって、一度の移植であれば賄える金額でしたが、
もしも2~3回の挑戦が必要となった場合は、少々厳しいものでした。
(当初、2~3回の移植を覚悟していました。台湾での移植2~3回分が、アメリカでの1回分と同程度の料金です。)

実際に、コウノトリクリニックへ行ってみると、建物も内装もとても綺麗で、病院というよりホテルのような雰囲気です。
また、日本語を話せる台湾人スタッフによる、きめ細かい心遣いに感動しました。
日本国内で、日本人のサービス業の方から受ける対応よりもむしろ丁寧です。
「日本語が100%は分からない」からこそ「精一杯理解しよう、理解してもらおう。」という真剣な態度につながるのかもしれません。
治療において、また治療が始まる前でも、分からないことはメールで何でも聞けます。
自分の中でまとまっていないような質問(曖昧な疑問や悩みなど)でも本当に親切に答えてくれるので、気軽にメールを送れました。
日本での説明会のあと、台湾へ行っての初診、その後ドナーさんマッチングを経て、移植です。
ドナーはこちらの希望を伝えれば、できる限り、その希望に応える努力をしてくださいます。
私は本当に幸いなことに、移植1度目で妊娠することができました。
順調に育ち、今はお腹の中で元気に動き回る赤ちゃんに毎日話しかける日々です。
毎日、夫や周囲の人たち、クリニックの医師やスタッフ、そしてドナーさんに心から感謝しています。
日本で不妊治療をしていた期間は「なぜ自分だけ」という、神様を恨むような気持ちになることが多かったので、全てのことに感謝の気持ちを持って生きられるいまが、本当に幸せです。
産まれてくれた日は、今日が自分の人生で一番幸せな1日だと思いました。
本当にありがとう。ドナーの方、クリニックの皆様、本当にありがとう。

皆様に支えて頂いた命を大事に、良い子に育てます。


コメント
 
  1. この患者さまが移植に台湾へお越しの際はちょうどクリスマスで、当院1階ロビーにはクリスマスツリーがおかれ、皆さまの願いを書いたオーナメントを飾っていました。その中には私からこの方へ向けたメッセージもありました。
    移植後、ロビーでタクシーを待っている間、大きな涙をこぼしながら頬を赤らめ「大丈夫です。ここまでこれたのは簡単ではありませんでした。感動してしまって、」と語っていましたね。ここまで本当にお疲れさまでした。幸せそうなご様子を見ることができ、これまでの全てが報われた気持ちでいっぱいです。
     
  2. 出産適齢期の29歳で生理が突然止まってしまい、卵子の在庫量が底をつきかけていたため、日本でIVA治療(腹腔鏡を用い卵巣組織を取り出し、卵巣内にある卵子(発育開始前の原始卵胞)を体外で成長開始させてから移植する)を受けるも残念な結果となりました。幸いにも台湾と日本は距離も近く、法の下で卵子提供を受けることができ、子供をさずかる夢を叶えることができました。
     
  3. 当院での治療履歴
     
  成熟卵子 正常受精 胚盤胞 移植 結果
個数 15 13 8 PGT-A/PGS正常胚1個 元気な男の子を出産

*実際の治療は医師の診断のもと行っていきます。
本文は編集当時の治療状況、及びご提案です。