愛が迎えた新しい家族
「旦那さまに似てると言って頂けましたよ」と言ってもらい、本当に治療に進むにあたって、その一言で夫を感じることができて私の心をすごくすごく前向きにしてくれました。
2024-08-29
揺れぬ愛、希望を求め
私の夫は小児癌になり、小さい頃の睾丸に放射線治療をしたことで精子の動きが悪くTESE手術もしましたが、今後に繋がる精子細胞もありませんでした。
私は保育士で子どもは当たり前に授かるものと思ってましたし、自分の子どもを育てることが夢でした。なので、子どもが授かれないかもしれないという可能性がある夫との結婚にも迷いましたし、決定的に夫の精子がないことが分かると離婚も考えました。でも、夫と家族を作りたい気持ちは何度考えても消えずどんな形でもとにかく必死に色んな道を探しました。
あの頃は治療は不安を持ちながら何か動いてたい気持ちで色々調べて…よく泣き、夫婦で何度も話し合いました。そして、これでいいのか何がいいのか何が自分はしたいのか何が1番大事か自問自答を繰り返してました。
そんな色んな道を探してる中に日本ですまいるの会という勉強会があり、参加しました。今まで自分のようなAIDで子どもを授かるそんな人いるのか?
そんな人いないんじゃないか、自分だけじゃないのか、誰にも相談できないと思ってましたが、すまいるの会で同じ境遇の方が来ていて、その状況になんだかほっとして泣けたのを今でも覚えてます。
その時に講師で来ていた方が台湾の精子提供で妊娠していて台湾での治療を知りました。
私の場合、早くに死別していて会ったことはないのですが私の祖母が台湾人だったこともあり、多分他の方より抵抗なく台湾の治療を受け入れやすく、むしろ運命的なものに感じてました。
海を越え精子提供の道へ
でも、海外での治療…やはり不安はありましたが、台湾の治療を教えて頂いた方たちがとても良い方で不安なことも色々親身になって教えて頂けたこと、そして、コウノトリさんとのメールでのやりとりで分からないことや不安なことはすぐ聞けたこと、また親身になってくれたおかげで安心して行けると思いましたし挑戦したいという気持ちに変わっていきました!
その都度情報を見ながら自分の気持ちを確かめつつ、今ある不安を少しずつ軽減させてくれる方法を選択していきました。
この治療って、進んでみなきゃ自分の気持ちも分からないことが多かったのでとりあえずメールしてみて予約とってみて、とりあえず行って話を聞いてみて…何か違ったり嫌だなと思ったらやめればいいと思って進んでやってましたが、コウノトリさんにマイナスな気持ちを抱くことはなかったのでそのままスムーズに進んでいきました。
私たちは、ドナーさんの顔の特徴を選べる・2人目も考えてたので兄妹も同じドナーさんで行える台湾での治療を選択しました。
担当の方と希望のドナーさんについて話をした時に、目は?二重か一重か、鼻は?など選択出来て…その中でも1番優先させる条件はなんですか?と聞かれた時に、私はこう言いました。
私が治療をしたのは4.5年前なので今出来るか分からないのですが… 。ドナーさんが決まった時、担当の方が「旦那様に似てますよ!」 とメールで言って下さったこと。また、1回目の台訪の時に夫とも実際に会っていて担当してくれた別の方にも確認してくださってその方にも「旦那さまに似てると言って頂けましたよ」と言ってもらい、本当に治療に進むにあたって、その一言で夫を感じることができて私の心をすごくすごく前向きにしてくれました。(担当の別の方もすごくいい方だったのでその方に言って頂けたのもすごく嬉しかったのを覚えてます!)
人によって似てるなんて、感覚は違うし本当に似てるかは分からないけれど、その一言があっただけで私は夫を感じることが出来て、前向きに治療に進めました!
そんな治療が出来たことを本当に良かったと今でも思ってますし、そうさせて頂けたコウノトリさんの担当の方には感謝してもしきれません。
子育てしてる今も私は一重で夫は二重なのですが1人目の息子は二重で…息子の二重を見ると夫が二重だったからこの子は二重で生まれることが出来たんだなと繋がりを感じられたりしてます!
勇敢なあなたと最後まで 愛が迎えた新しい命
ですが…私には1つ不安なことがありました。
それは排卵手術です。排卵手術の時に行くまではやっと先に進める!という気持ちでしたが、実際に排卵手術が終わって全身麻酔から目覚め、コウノトリさんの自分の担当の方が様子を見にきてくれた時に勝手に涙が溢れ出てきて自分でも驚いたことを覚えてます。
きっと初めての全身麻酔、海外での手術ということあり、終わった瞬間、無事終わったんだ…と担当の方を見て安心したのか涙がポロポロでてきたんだと思います。恥ずかしいですが、自分でも無意識に気を張って色々な不安をかき消しながら臨んでいたんだな…とその時思いました。 そして、同時に担当の方にも信頼関係を持っていて安心できる存在になっていたんだと思いました。
私にとっては、台湾の方がドナーさんなのが不安というより、海外で手術することが1番不安だった気がします。 ですが、実際にコウノトリさんでやってみて、丁寧でしたし、なんの不自由もなく無事終わってました。手術後もすぐに動けました。初めてのことは誰でもこわいですが、コウノトリさんでは安心して出来ますよ◎
また、ドナーさんの顔の特徴を選べる・2人目も考えてたので兄妹も同じドナーさんで行える・ドナーさんは1人にしか精子提供できない(ドナーさんをその方に決めた場合自分以外の人への提供はないということ)もいいなと思いました。
コウノトリさんでは、手術の時も私の時は女医の方で女性の方も多くすごく安心できました。男性の方も柔らかい印象の方ばかりです。1人目の排卵手術の時、移植の時、2人目の移植の時同じ女医の先生で、2人目も3年後に移植に行ったのですが同じ方が担当してくださり、すごく安心したのを覚えてます!
清潔感もあり、検査項目も多くて日本でバックアップクリニックを探すのは大変でしたが、おかげで私も慢性子宮内膜だったことも見つかり事前に治療できたり、子ども2人とも1度目の移植で授かることが出来ました。
2人目は早い段階で出血したときも、緊急事態の時の対応の仕方も教わってたのですぐに対応でき、またメールでのやりとりもすぐ出来たので流れることなくその後もバックアップクリニックと連携して安定期に無事入れ、出産まで出来ました。
注射のやり方などもYouTubeで動画があることも安心できました。また、何より日本語が通じる方がいてくれること、帰りの飛行機で注射器を持って帰る際にも台湾語、中国語で書かれている説明の書類を事前に渡して頂いてたので受付で見せるだけでよくて、それもとても安心でした!
コメント
- この患者さまはコロナ前に第一子をさずかり出産、コロナによる入国制限が緩和されてすぐに第二子を求めに来院されました。当時はまだ日本へ帰国する際にも、ワクチンの接種証明が必要で、治療に渡航するだけでも大変な時期でした。そんな中でも順調に移植を迎え、途中は出血があったりとヒヤヒヤすることもありましたが、第二子も1度の移植で妊娠・出産することができました。ご家族4人となり、にぎやかになったことでしょう!いつかご家族で台湾に遊びにお越しください!
- 台湾の生殖法では、ドナーから生殖細胞の提供を受け、その夫婦の間に子供が出産すると、そのドナーは二度と台湾で提供をすることはできない、と定められています。ドナー登録の際にも、年齢制限や各検査など厳しい条件を設けており、また精子提供の場合も、なるべくご主人さまの雰囲気に合う方を基本にマッチングを行っています。
- 当院では日本人を含む、日本語コンサルタントチームが治療のサポートを行います。海外での治療も安心して行っていただけるよう、メールでのお問い合わせはもちろん、ご来院の際の採卵手術や移植手術など、全行程で付き添います。
卵子 | 正常受精卵 | 胚盤胞 | 移植個数 | 結果 |
---|---|---|---|---|
13 | 10 | 9 | 1/PGT-A正常 | 2020.元気な男の子を出産 |
1/PGT-A正常 | 2023.元気な女の子を出産 |
*実際の治療は医師の診断のもと行っていきます。
本文は編集当時の治療状況、及びご提案です。