外見は若さを保てるが、卵巣の若さは保つことができる?

2020-08-03

著者 コウノトリ生殖医療センター

外見は若さを保てるが、卵巣の若さは保つことができる?


実に残酷なのは、卵巣は歳月に全く抵抗できない器官です。私はよく外来診察でAMH(卵巣予備能)の概念を説明するために「卵子バンク口座」を使いますが、歳月の流れに直面して、私たちには本当に全く方法がないのでしょうか? 
外来診察で最も聞かれるのは:「先生、私の卵巣機能はどうですか?退化していますか?」。臨床上、月経周期の卵胞刺激ホルモン(FSH)、抗ミュラー管ホルモン(AMH)及び胞状卵胞数(AFC)で卵巣機能を評価しています。
卵巣機能には「質」と「量」の二つの側面があります。

AMHは主に卵巣内の小胞状卵胞から分泌され、小胞状卵胞の数が多いほど血清中のAMH濃度が高くなります。
現在、AMHは卵巣内の卵子在庫量を確認するための代表的な指標です。AFCは月経周期時に、経腟超音波(膣エコー)で今月の卵巣内の卵胞数を確認するために検査します。
臨床上、AFCはAMHとよく呼応し、卵巣機能の「量」の側面を表しています。


脳下垂体分泌(FSH)は卵巣の卵胞形成を刺激し排卵します。加齢により、卵胞数が減少し、脳下垂体はFSHの分泌を増加させる必要があるため、その数値は高くなります。
FSHは卵巣機能における「質」の側面を表します。
しかし、FSHは月経周期に大きく変化し、卵巣が衰退に入る過程では、これら2つの数値は変動があるため、
1回の採血では状態を判断することができません。
実に残酷なのは、卵巣は歳月に全く抵抗できない器官です。私はよく外来診察でAMH(卵巣予備能)の概念を説明に、「卵子バンク口座」を使います。
女性一人一人の卵子バンク口座の預金(卵子)の量は出生時に決まっており、人それぞれ異なります。そして、この口座は使うだけで貯蓄はできません。
女性はお金を使うかのように毎月まとまったいくつかの卵子を消費し、使い終わったら閉経となります。したがって、AMHの卵子の貯蓄は年齢とともに低下します。
卵子の品質は年齢と関係があり、卵子染色体異常の確率は年齢とともに増加します。35歳で30~35%の染色体異常の可能性があり、40歳になると50%以上になります。

先に酷な話を述べており、卵巣は歳月の流れに直面していますが、私たちには本当に全く方法がないのでしょうか?
実際私たちは日常生活の中で努力をして卵巣の衰退速度を遅くすることができます。
例えば、規則正しい生活をする、バランスよく食事をする、定期的に運動を行う、ストレスの多い生活を減らし環境汚染から離れるなど、環境下で卵巣機能に対する潜在的な悪影響を減らします。


果たしてよく質問されるDHEA、イノシトール及びコエンザイムQ10は役に立つのでしょうか?
これら実際には、まだ定説がなく、それらを確証するためには更なる研究が必要です。
これら3つの健康食品は不妊症の一般的な治療法ではありません。
現在の医学的根拠によると、DHEA75mgを毎日3ヶ月以上飲み続け、卵巣機能が低下した患者には、誘導排卵の卵胞数が増加する可能性はあります。
また、イノシトールとコエンザイムQ10は、多嚢胞性卵巣患者の排卵に役立つ可能性があります。


卵巣の機能は時間と同様、回復不可能なものであるため、できるだけ早く妊娠できる結婚適齢期を把握する必要があります。
34歳に達し、未婚女性で出産計画がある場合は、幸いにも、21世紀の私たちは自分のためにドラえもんのようなタイムマシンを作り、過去に戻り、卵子を最高の状態で保存する機会があります。

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*実際の治療は医師の診断のもと行っていきます。
本文は編集当時の治療状況、及びご提案です。