理想の家庭を実現するための精子バンク

「たとえ辛くても、自分を信じ前へ進んで下さい。険しい道の先には、きっと明るい光が待っています。」

クラインフェルター症候群のため(X染色体が正常より多い)、無精子症であると診断された香港の患者様の言葉です。

男性不妊症に悩む一部の方は、非閉塞性無精子症を患っています。
これは何らかの原因により睾丸内で精子が正常に作られない症状です。
生殖技術の助けもってしても妊娠が難しいため、
精子バンクより精子提供を受けることにより、理想の家庭の実現へ大きく前進することができます。

精子提供が必要な方

  • 染色体異常のある方

  • 無精子症患者の方

  • 遺伝性疾患をお持ちの方

  • 手術や化学治療で精子を作る能力を失った方

治療方法

コウノトリの精子提供は治療方法が2種類あります。

人工授精(AID/非配偶者間人工授精)と体外受精(非配偶者間体外受精)です。 以下の表をご参考ください。

  人工授精(AID) 体外受精(IVF)
方法 シリンジを使用し、精子を子宮内に注入する 採卵後、受精・培養した胚盤胞を子宮に戻す
使用本数 4~6本 一度の受精
1~2本
使用可能な回数 1~2回 3~4回
妊娠率
ERA+PGS X O
1回の移植費用
その他 出産後、精子を廃棄しなければならない
廃棄後、同じドナーを指定した治療はできない
胚盤胞は最長10年間の保存が可能
出産後、凍結胚で第二子、第三子の妊娠出産が可能
  • 人工授精の妊娠率:34歳以下で、少なくとも片側の卵管の通りが良好な方は15%です。

  • 体外受精の妊娠率:子宮鏡と卵管造影・子宮頸部生検(3in1)などの検査を全て受け、問題がない場合、当院の平均妊娠率は50~60 %となります。

  • PGT-A(PGS検査)を行い、正常な胚盤胞を移植した場合、妊娠率は10%あがります。

  • さらにERA検査も行った場合、妊娠率は約70~80%となります。

  • 人工授精(AID/非配偶者間人工授精)

    上記の表から、人工授精は費用が抑えられる半面、妊娠率は高くないことが分かります。

    1回の人工授精でほとんどの精子を使用するため、もし妊娠に至らなかった場合、再度マッチングをする必要があります。
    その際、人工生殖法の規定により、同じドナーを指定することはできません。

    また出産した場合も、残っている精子を全て廃棄しなければならないので、再度マッチングする必要があります。

  • 体外受精(IVF/非配偶者間体外受精)

    体外受精の妊娠率は人工授精に比べると高く、PGT-A(PGS)検査とERA検査を併せることで、更に成功率を高めることができます。

    また培養した胚盤胞は10年間の保存が可能となります。

    精子提供の治療に進まれる際は、様々な観点から治療方法をご検討下さい。