コウノトリ生殖医療センターです。
当院での精子提供は人工授精(AID/非配偶者間人工授精)と
体外受精(非配偶者間体外受精)がございます。
治療の際によくあるご質問をまとめました。
<精子提供>
Q.精子提供はどのような場合に有効な治療ですか?
男性不妊の症状のうち、非閉塞性の症状。
つまり、睾丸などが正常に機能せず、精子を製造することができない場合です。
精子が作られないため、受精をしても妊娠が望めず、ドナーの精子を用いる必要があります。
Q.精子提供適用の条件はありますか?
・不妊の原因が、ご主人の先天的または後天的なものである場合
例:無精子症、クラインフェルター症候群、放射線治療または化学治療などを受け、睾丸の機能が失われた方。
・婚姻関係があること
Q.精子は何回受精に使用できますか?
治療方法の選択により、また採卵できた卵子の個数により差があります。
Q.精子提供で使用する凍結精子の状態は?
精子ドナーの精子は凍結時の欠損から精子を守る凍結保護剤と混ぜ合わせた後に少しずつ温度を下げ、
最終的に-196℃の液体窒素中で保存する緩慢凍結法で凍結します。
解凍後の生存率は30~50%です。精子は液体窒素の中で保存され、長期間の保存は問題ありません。
Q.採卵個数によって、採卵費用が異なりますか?
採卵個数に関わらず、採卵費用は一律となっています。
費用はこちらのページをご覧ください。
治療中の服用薬や注射剤はAMH検査の数値により医師が処方します。
患者様により費用や使用する薬剤は異なります。
Q.精子提供の患者さんの体験談はありますか?
こちらをご参考ください。
・クラインフェルター症候群を受け入れ、精子提供へ 幸せは次の駅
<ドナーについて>
Q.ドナーの健康状態は?
ドナーは必ず心身の健康状態の検査や評価を行います。
家族性の遺伝子疾患(地中海貧血、脊髄性筋萎縮症)伝染病疾患、B型肝炎、C型肝炎、梅毒、淋病、エイズ等の検査です。
これ以外にも様々な項目の検査を行いますが、確認が可能な疾病は検査を実施した疾病に限られます。
現代医学では予測ができない・検査できない疾病があるリスクをご了承ください。
Q.ドナーを指定することはできますか?
台湾の人工生殖法の第13条の規定により、医療機関が生殖医療を実施する際に、夫婦の要求などにより特定のドナーの生殖細胞を使用することはできません。
家族や友人の方の生殖細胞を使用することはできません。
Q.一人のドナーにつき平均何本のチューブが保存されていますか?
平均3-4本保存されています。
Q.また、精子ドナーの精子を使い切った場合、
同じドナーに依頼し、再度精子提供してもらうことはできますか?
台湾の人工生殖法の第13条の規定により、できません。
万が一、精子ドナーの精子を使いきった場合、別のドナーとマッチングを行います。
Q.ドナーの写真を見ることはできますか?
台湾の人工生殖法の規定により、医療機関はドナーの情報については機密を保持する必要があります。
身長、体重、血液型などの客観的な条件のみ提供が可能です。
Q.妊娠・出産後、残っている精子ドナーの精子を再び使用することはできますか?
台湾の人工生殖法の規定により、順調に妊娠・出産に至った場合、
精子ドナーの精子は廃棄いたします。
採卵周期を終え、移植周期に進む場合、ご注意ください。
Q.将来、子どもが結婚する時に相手がドナーのお子様、血縁関係にある可能性はありますか?
その可能性は極めて低いですが、ないと言い切ることはできません。
そのため、台湾の国民健康署(政府機関)は「人工生殖子女親族関係調査」を提供しています。
精子提供や卵子提供により、生まれた子女と結婚相手にの間に血縁関係がないか調査します。
ただし、ドナーの情報を知ることはできません。



